あらすじ
孤立した家族の農場で、厳しい母の監視のもと、病気の父の世話をする少女・パール。自分の生活と対象的である映画のような華やかな生活に憧れる彼女は、やがて野望、誘惑、抑圧のすべてを残酷な形でぶつけていく。
監督:タイ・ウェスト
キャスト:ミア・ゴス
キャスト:デヴィッド・コレン
目次
映画:pearlのレビュー・感想
田舎×牧場×抑圧=シリアルキラー爆誕
よくシリアルキラー・殺人鬼というものは生まれつきの気質や生育環境に由来していると言われていますが、本作の主人公(シリアルキラー)パールはその両方を兼ね備えた生粋の悪の塊です。物語当初は田舎×牧場×介護(抑圧)などの環境面から逃避するための手段として殺人を行っていたと思っていました。
しかし、家族・親しい知人まで躊躇なく殺害に至り迎えるラストシーンの『引き攣った笑顔』はパールにとって殺人は現実逃避の一環ではなく生きがい(ライフワーク)であることをこれでもかと鑑賞者に印象付ける名演です。
クライマックス部分は息を呑むような美しさ
主人公の成長と変化を描く過程は、観客に多くの感情を引き出し、その人間性と葛藤に共感させます。
また、映画’Pearl’は、視覚的な美しさも特筆すべき点です。映像は詩的で、色彩豊かで、それぞれのシーンが一つの芸術作品のようでした。特に、映画のクライマックス部分は息を呑むような美しさで、その映像美にただただ圧倒されました。
さらに、映画の音楽も素晴らしかったです。音楽はストーリーをより深く、より感情的に伝えるための重要な要素で、この映画ではその役割を完璧に果たしていました。
しかし、何よりも印象的だったのは、映画’Pearl’が伝えるメッセージです。人間の強さと脆さ、愛と喪失、希望と絶望、それらが見事に描かれ、観る者の心に深く響きます。
全体的に、映画’Pearl’は視覚的にも音楽的にもストーリーテリングにおいても素晴らしい作品でした。
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