あらすじ
映画『大名倒産』は、江戸時代の日本を舞台にした作品です。この映画は、経済的な困難に直面した大名家の物語を描いています。
大名家は、財政危機を乗り越えるためにさまざまな努力をしますが、多くの障害に直面します。
映画は、当時の社会の価値観や経済システム、人々の生活を通じて、歴史的背景を反映しています。
監督:前田哲
キャスト:神木隆之介
キャスト:杉咲花
キャスト:松山ケンイチ
キャスト:小日向文世
キャスト:小手伸也
映画:大名倒産のレビュー・感想
かなりチープ、でも敢えて観たい
荘厳で雄大な映画を求める人は見ない方がいいでしょう。なぜならかなりチープな世界観を2時間も全身で受け止めることになるのですから。しかし、滲み出るチープさこそ味わい深いのです。
厳つい着物のちょんまげたちが走り回る群像劇を見る気でいた私は、突飛な主人公の出自、心境の変化の速さ、平民のヒロイン補正による稀有な発言力、そして大海原のCG…感情の矛先が物語ではなく構造へと向きました。
ですが、私の大好きな主人公の2人の存命の兄。本格時代劇ではクセが強すぎて浮くであろう2人は、全てが浮いた作品だからこそ自然に輝きを放ったのです。もしかしたら、気づいていないだけで他の登場人物もそうなのかもしれません。
地道な節約をすることになる主人公、それを応援するヒロインと2人の兄。クセが強いからこそ素朴の中にある幸せがコントラストとして際立ち、そこに気づけば気づくほど登場人物が愛おしく感じる映画でした。
家族や家臣たちと共に困難を乗り越えていく
時代劇の中にも現代社会の問題を織り交ぜた、深いメッセージ性を持った作品です。
映画の主人公は、財政難に陥った大名家の若き当主。彼がどのようにして家族や家臣たちと共に困難を乗り越えていくのか、その過程が丁寧に描かれています。また、大名家の倒産という、一見遠い世界の話でもありながら、現代の経済状況や生活苦といった問題にも通じる部分があり、観る者に多くの考えさせる機会を与えてくれます。
特に印象的だったのは、主人公が家族や家臣たちと共に困難を乗り越えていく過程で見せる絆の強さです。それぞれが自分の役割を全うし、互いに支え合う姿は、現代社会でも大切な価値観を教えてくれます。
また、映画の美術や衣装も見どころの一つ。時代背景を反映した細部までこだわったセットや衣装は、視覚的にも楽しむことができました。
『大名倒産』は、時代劇の枠を超えた深いメッセージ性と、見事なビジュアルが魅力の作品です。
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