あらすじ
『陰陽師0』は、夢枕獏のベストセラー小説「陰陽師」シリーズを原作に、安倍晴明が陰陽師になる前の物語を描いた映画です。平安時代、呪いや祟りから都を守る陰陽師の学び舎であり行政機関でもある「陰陽寮」が政治の中心となっていました。青年・安倍晴明（山崎賢人）は天才と呼ばれるほどの呪術の才能を持ちながらも、陰陽師になる意欲も興味もない人嫌いの変わり者でした。
ある日、晴明は貴族の源博雅（染谷将太）から、皇族の徽子女王（奈緒）を襲う怪奇現象の解明を依頼されます。衝突しながらもともに真相を追う晴明と博雅は、ある若者が変死したことをきっかけに、平安京をも巻き込む凶悪な陰謀に巻き込まれていきます。
監督・脚本は「アンフェア」シリーズの佐藤嗣麻子が手がけ、呪術監修を作家の加門七海が担当しています。原作者・夢枕獏の全面協力のもと、完全オリジナルストーリーで映画化された本作は、若き日の安倍晴明と源博雅の冒険を描きます。
監督：佐藤嗣麻子
キャスト：山崎賢人
キャスト：染谷将太
キャスト：奈緒
キャスト：安藤政信
キャスト：村上虹郎
キャスト：板垣李光人
映画:陰陽師0のレビュー・感想
ダイナミックな映像美が素晴らしい！
主人公の安倍晴明を演じる山崎賢人さんがとてもかっこよかったです！清明が不思議な怪奇現象を解決していくストーリーで、ＣＧを使った竜のあやかしなどが迫力があり、映像も美しかったです。祟りなどが信じられており陰陽師が政治に関わっていた平安時代で、貧富が激しかったからこその時代の闇深さや人間の醜さもうまく描いていると感じました。どこか冷めていて一匹狼的な存在だった清明が源博雅と出会い、少しずつ友情を深めていくところもよかったです。
うるわしの晴明と斎宮の姫君
夢枕獏さんの陰陽師は過去に様々な映像作品が制作され、それぞれに魅力的な安倍晴明が登場しましたが、その中でも特に美しく凛々しい山 ｱ賢人版の晴明が爆誕しました。衣装や設定が現実離れしているところもあり、リアルな平安時代の物語というよりは、寓話・お伽話といった雰囲気の美麗な作品に仕上がっています。ことに伊勢の斎宮であった徽子（よしこ）女王の衣装や髪型、花飾り、部屋の設えなどがファンタジックで、奈緒さんのキャラクターにぴたりと合致し、絵巻物を見ているかのような心地になりました。